熊野塾

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塾長のブログ「中学生チャレンジテストについて」

2017年11月13日 ブログ

もう少し先の話ですが、来年の1月11日(木)に大阪の中学1・2年生を対象に中学生チャレンジテストが実施されます。1年生は国数英、2年生は国数英理社です。このチャレンジテストについての質問で多いのが、「受験しなかったり、成績が悪かったら高校入試に影響しますか?」というものです。チャレンジテストとはどの程度影響のあるものなんでしょうか。

チャレンジテストとは何なのかの前に、小中学校における評価方法についてお話ししておきます。現在、全国の小中学校での成績評価方法が相対評価から絶対評価へと移行しているという大きな流れがあります。相対評価とは、学校ごとに成績上位何%が「5」、次の何%が「4」というふうに学校内の順位によって評定が割り振られる方法です。問題点として、たまたま優秀な生徒が集まった学校で真ん中くらいの生徒は評定が「3」となるでしょうが、その子がもし他の学校なら「4」だったかもしれないという不公平感の存在があります。対して絶対評価とは校内順位に関わらず何点なら、あるいはこれができたら「5」というふうに決めてしまうやり方です。理論上は全員が「5」もありえるということで、学校間の不公平はなくなります。

この絶対評価を大阪の公立中でも本格的に導入されることになったんですが、実は大阪は全国的には遅い方なんです。早いところではもう10年前から導入しているところもあります。先行して導入した県で問題点となったのが「評定のインフレ」です。何人でも「5」をつけていいので、評定の平均点がどんどん上がっていってしまったんです。

この問題を解決するために大阪府で考案されたのがチャレンジテストです。府下の全公立中で統一のテストを行い、その成績によって学校ごとの評定の平均を決め、評定のインフレを防ぎつつ中学校間の不公平をなくそうというものです。

流れとしては、中2のチャレンジテストで大阪府全体の評定平均を求めます。その後、中3のチャレンジテスト(今年は6月でした)で中学校ごとの評定平均の範囲を決定します。大阪府の平均よりも成績が良かった中学校は評定の平均も他の学校より高くできるようになり、より高い評定を出すことができるというわけです。ですので、イメージ的にはチャレンジテストは「団体戦」という感じですね。

じゃあ個人には全く関係がないのかというとそうでもなく、テストの結果と評定があまりかけ離れないようにする目的もあります。例えば去年の2年国語なら「評定3をつけるならチャレンジテストで26点から82点の間であること」という感じです。見てのとおり「そらそうやろ」という範囲で、それほど気にするようなものではありません。

ですが、それでもやはり1回のテストですからたまたま悪いこともあると思います。この2年国語では評定5をとるにはチャレンジテストで61点以上が必要でした。つまり60点以下だと、たとえそれまでずっと5であっても、提出物が完璧であっても5がつけられないということです。この61点をどう見るかは判断が分かれるところだとは思います。

この方式にも欠点はあると思います。例えば、「団体戦」なので成績の良い子は積極的に受け、そうでない子は消極的になってしまうおそれがあります。他には5教科のテストが副教科の評定にも影響を与えてしまうことなどがあげられます。

ただ、一部のサイトでは必要以上にチャレンジテストの危険性を訴えているところもありますので注意が必要です。評定の平均が学校により2倍近くになっていたり、極端な例を出していたり。解釈が間違っているサイトもありました。正しくは府のホームページから確認するのが一番良いでしょう。

府のホームページではすべてのデータが見られるわけではありませんが、市町村別の平均点は見ることができます。中学校ごとの平均点や受験者数は分からないので概算ではありますが、今年の6月の結果から私が計算したところ、どの地域もおおむね府全体の平均の88%~114%の間におさまっています。トップと最下位では約30%の差がありますので大きいといえば大きいですが、あくまでも学校ごとの平均です。個人の成績は個人の努力によるものですから、必要以上に悲観したり楽観してはいけません。

大阪の公立高校の入試制度は複雑です。学校によって入試問題も違いますし、内申点と当日点(入試の点数)の比率も違います。それらに比べればチャレンジテストの影響は決して大きくはありません。それよりもどんなテストでも実力を発揮できるよう、日々の努力を怠らないことが重要です。

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