早いもので今年ももう10月。今年は特に日によって寒暖の差が激しいような気がします。体調には気をつけたいですね。
中学3年生の方はクラブも引退してそろそろ受験というものを本格的に意識しはじめる頃でしょうか。私立まではあと四ヶ月。「2月やからもう少し先やん」と思って油断してると驚きますよ。なんせ忙しい年末年始が過ぎ、3学期が始まるともうあと一ヶ月ですから。私たち講師は毎年のことなのでイヤというほど分かってるんですが、本人にとっては初めてのことなので、この温度差にヤキモキします。
大阪の入試問題は全国でもトップクラスの難易度だと言われています。特に数学C問題。今年の入試会場では数学の後は阿鼻叫喚の地獄絵図だったと聞きます。C問題を選択する学校を受験するような優秀な生徒さんでも、数学が比較的苦手な子は正答率が10~20%だったということもめずらしくなかったと思います。
数学の試験に対する指導のセオリーに「計算問題や小問集合、前半の簡単な問題は確実に正解する」というのがありますが、もはやそれさえおぼつかないレベル。学力を測るものさしとしては若干スケールが合ってないかもしれません。実際、今年はC問題を選択していたものの来年はB問題に変更するという学校は数校ありますが、逆に難易度を上げた学校はありません。それぐらい難しかったということです。
なんだかいたずらにビビらせているようですが、そうではありません。私の感想はこうです。確かに点数を取りにくい問題ではありますが、決して難問奇問ではありません。言うなれば「重たい問題」という印象です。最初の計算問題からして複雑で、いきなり精神的に疲れます。簡単なはずの小問集合も、学校のテストのように一目で「ああ、はいはい、いけるいける」と思える子はそうはいなかったと思います。
つまり、安心して解ける問題がほとんど無かったということです。そうでなくても一発勝負の入試。解ける前提、あるいは「解かないとダメだ!」と自分を追い込んでいた子は相当打ちのめされたことでしょう。どんな状況でも愚直に前に進める精神的な強さが試されているような気がしました。
一方で、理科も年々難しくなっているように感じます。理科は難易度別になっていないのですべての高校が同じ問題なんですが、基本から応用までバランス良く出題されていると感じました。理科は毎年本当によく考えられていると思います。一見難しそうな問題でもよ~く考えると必ず答えにたどり着ける、これも決して難問奇問ではありません。
例えば、最初の方の問題で「ナミウズムシ」という聞きなれない生物が出てくるんですが、問題文をよく読めばちゃんとヒントがかくされています。なのに「こんなムシ知らん!」とあきらめてしまっては解けません。
数学と理科に共通しているのは、「あきらめずにしっかり考える」ということです。こう書くと、「なんや、結局それか~い!」と言われそうですが、そうです、結局それなんです。なにも特別なことをする必要はありません。ただし、「やるべきことはやった」という自信が無いと中途半端なところであきらめてしまいます。ナミウズムシの例のように。自信が無ければ「この問題は自分には解けないヤツやな」と判断してしまいます。自信があれば「知識はそろっているはずの自分が知らないということはどこかにヒントがあるはず!」とくらいつくことができます。
その自信はどうやって作るかというと、ひとつは全単元のチェックリストを作って自分で消していくという方法があります。自分ですべて作るのが難しかったら塾の先生に相談してみて下さい。ただし、先生には相談するだけで、作るのは全部自分でやった方が絶対良いです。作ってるうちに全体を俯瞰する(高いところから見下ろす)ことができます。
あと、あまり過去問に頼りすぎるのは考えものです。過去問を解くことに意味が無いとは言いませんが、もう二度と出題されない問題とも言えるので、あくまでも「こんな感じの問題」と参考程度にしておくのがいいでしょう。特に、「学校の定期テスト対策といえば過去問!」とやってきた子は要注意です。「過去問をやり切ったから大丈夫!」と変な自信を持って油断してはいけません。
なんだかんだ言っても公立の問題です。特別なことができなくても大丈夫。見た目の難しさにまどわされず、本質を見抜いて愚直に前にすすむ強さと、その土台となる実力を養っていきましょう。