一見それほど難しそうには見えないのですが,そこは灘高。一筋縄ではいきません。素直に解いてもひと工夫が必要です。また,あることに気付けばアッサリ解けます。高校入試の問題ですが,大学入試で出てもおかしくない問題ですね。
解説はこの下
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【解法1】
まずは素直に解いてみましょう。2つの2次方程式の解が1つずつ分かっているので,それぞれ代入してみると
\(25a+5c+b=0\),\(9b+3c+a=0\)
と,\(a,b,c\)の式が2つできます。未知数3つに対して式2つなので,このままでは解けませんね。ここで一旦詰まってしまうので,目線を変えて\(p,q\)について見てみましょう。
解と係数の関係(注1)に注目すると,
\(5p=\frac{b}{a}\),\(5+p=-\frac{c}{a}\),\(3q=\frac{a}{b}\),\(3+q=-\frac{c}{b}\)
という4つの式ができます。これでも未知数5つに対して式が4つですからやはり式が足りません。困ったな~と思ってよく見てみると,\(\frac{b}{a}\)と\(\frac{a}{b}\)があることに気が付きます。ここで「これって,\(\frac{b}{a}\)が分かれば\(p\)も\(q\)も分かるんちゃう?」と思いつけばもう一息。最初に作った2つの式から\(\frac{b}{a}\)を無理やり作ってしまえばいいんです。
\(a\)は\(0\)ではありませんから,最初の2つの式の両辺をそれぞれ\(a\)で割ると
\(25+\frac{5c}{a}+\frac{b}{a}=0\),\(\frac{9b}{a}+\frac{3c}{a}+1=0\)
という2つの式ができます。これを\(\frac{b}{a}\)と\(\frac{c}{a}\)の連立方程式として解くと\(\frac{b}{a}=\frac{5}{3}\)が出てきますので,\(5p=\frac{b}{a}=\frac{5}{3}\)より\(p=\frac{1}{3}\),\(3q=\frac{a}{b}=\frac{3}{5}\)より\(q=\frac{1}{5}\)となり,
\(p+q=\frac{1}{3}+\frac{1}{5}=\frac{8}{15}\)となります。
【解法2】
実はもっとアッサリ解ける方法もあるんです。
\(ax^2+cx+b=0\) を①, \(bx^2+cx+a=0\) を②とします。①の解は\(0\)ではありませんので,①の両辺を\(x^2\)でわると,
\(a+c×\frac{1}{x}+b×\frac{1}{x^2}=0\)となり,項の順番を変えると
\(b×\frac{1}{x^2}+c×\frac{1}{x}+a=0\)です。
この式をよく見て下さい。これは,②の式の\(x\)に\(\frac{1}{x}\)を代入したものになってますよね?つまり,①と②の解はお互いに逆数の関係になっているということなんです。よって\(5\)の逆数が\(q\),\(p\)の逆数が\(3\)ということになり,\(p=\frac{1}{3},q=\frac{1}{5}\)であることがすぐに分かります。
※(注1)解と係数の関係
2次方程式\(ax^2+bx+c=0\)の解が\(α\),\(β\)であるとき,この式は
\(a(x-α)(x-β)=0\)と因数分解されるはずで,これを展開すると
\(ax^2-a(α+β)x+aαβ=0\)となり,\(ax^2+bx+c=0\)と各項の係数を比較すると
\(α+β=-\frac{b}{a}\),\(αβ=\frac{c}{a}\)となります。
これは厳密には高校で習うことなんですが,特に難関私立を目指す方は知っておきましょう。